技術管理者

 

技術管理者とは

技術管理者とは、産業廃棄物処理施設の維持管理に関する技術上の業務を担当する管理者のことで、許可を要する産業廃棄物処理施設(以下「許可施設」と言います)には必ず置かなければならないこととなっております(法第21条第1項)。

技術管理者の役割

技術管理者の役割としては、法施行規則第12条の6で規定する産業廃棄物処理施設の維持管理に関する技術上の基準と、産業廃棄物処理施設設置許可申請書に記載した、許可施設の維持管理に関する計画どおりに施設運営を行うための責任と、許可施設を維持管理する業務(事務)に従事する従業員等を監督する責任があります。

産業廃棄物処理施設の維持管理に関する技術上の基準については、廃棄物処理施設の維持管理に関する基準(中間処理施設)をご参照ください。

技術管理者の資格要件

技術管理者の資格要件としては、以下の4つがあります。

 

1.技術士法第2条第1項に規定する技術士であって、化学部門、上下水道部門又は衛生工学部門に係る第二次試験に合格した者

 

2.技術士法第2条第1項に規定する技術士のうち、化学部門、上下水道部門又は衛生工学部門に係る第二次試験に合格した者以外であって、1年以上廃棄物の処理に関する技術上の実務に従事した経験を有する者

 

3.感染性産業廃棄物以外の特別管理産業廃棄物を生ずる事業場における以下のもの

技術管理者要件 廃棄物処理
実務経験年数
2年以上法第20条に規定する環境衛生指導員の職にあつた者
学校教育法に基づく大学(短期大学を除く。)又は旧大学令に基づく大学の理学、薬学、工学若しくは農学の課程において衛生工学(旧大学令に基づく大学にあっては、土木工学。)若しくは化学工学に関する科目を修めて卒業した者。 2年以上
学校教育法に基づく大学(短期大学を除く。)又は旧大学令に基づく大学の理学、薬学、工学、農学若しくはこれらに相当する課程において衛生工学(旧大学令に基づく大学にあっては、土木工学。)若しくは化学工学に関する科目以外の科目を修めて卒業した者。 3年以上
学校教育法に基づく短期大学(同法に基づく専門職大学の前期課程を含む。)若しくは高等専門学校又は旧専門学校令に基づく専門学校の理学、薬学、工学、農学若しくはこれらに相当する課程において衛生工学(旧専門学校令に基づく専門学校にあっては、土木工学。)若しくは化学工学に関する科目を修めて卒業した(同法に基づく専門職大学の前期課程を修了した場合を含む。)者。 4年以上
学校教育法に基づく短期大学(同法に基づく専門職大学の前期課程を含む。)若しくは高等専門学校又は旧専門学校令に基づく専門学校の理学、薬学、工学、農学若しくはこれらに相当する課程において衛生工学(旧専門学校令に基づく専門学校にあっては、土木工学。)若しくは化学工学に関する科目以外の科目を修めて卒業した(同法に基づく専門職大学の前期課程を修了した場合を含む。)者。 5年以上
学校教育法に基づく高等学校若しくは中等教育学校又は旧中等学校令(昭和18年勅令第36号)に基づく中等学校において土木科、化学科若しくはこれらに相当する学科を修めて卒業した者。 6年以上
学校教育法に基づく高等学校若しくは中等教育学校又は旧中等学校令に基づく中等学校において理学、工学、農学に関する科目若しくはこれらに相当する科目を修めて卒業した者。 7年以上
上記のいずれにも該当せず、廃棄物の処理に関する技術上の実務に従事した経験を有する者 10年以上

 

4.1~3に掲げる者と同等以上の知識及び技能を有すると認められる者

 

環境衛生指導員

環境衛生指導員とは、法第19条第1項の規定による立入検査並びに廃棄物の処理に関する指導の職務を行わせるために、都道府県知事から環境衛生指導員を命ぜられた行政の職員のことを指します(法第20条)。

 

廃棄物処理施設技術管理者講習

技術士の資格や実務経験等の要件を満たした者と同等以上の知識及び技能を有すると認められる者として、一般財団法人・日本環境衛生センターが主催する「廃棄物処理施設技術管理者講習」の【基礎・管理課程】および【管理課程】を受講・修了することにより、技術管理者となる方の資格要件を補完し、「技術管理士」認定証が交付され技術管理者としての資格要件を満たすことが可能となります。

基礎・管理課程

「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」施行規則第17条第1項第4号に対応した講習です。
技術管理者を設置される施設または事業場の種類(類型)に応じて、以下のコースから選択して受講することができます。

基礎・管理課程(会場受講)

受講コースが以下の方

  • ごみ処理施設コース
  • し尿・汚泥再生処理施設コース
  • 産業廃棄物中間処理施設コース
  • 産業廃棄物焼却施設コース
  • 最終処分場コース
    【講習期間:10日間 講義時間:55時間】

受講コースが以下の方

  • 破砕・リサイクル施設コース
  • 有機性廃棄物資源化施設コース
    【講習期間:8日間 講義時間:43時間】

 

管理課程

学歴等に応じた実務経験(「廃棄物処理法」施行規則第17条第1項第1~3号に該当する技術管理者の資格要件)を有する人が対象のコースです。

管理課程(会場受講)

以下の全受講コース

  • ごみ処理施設コース
  • し尿・汚泥再生処理施設コース
  • 産業廃棄物中間処理施設コース
  • 産業廃棄物焼却施設コース
  • 最終処分場コース
  • 破砕・リサイクル施設コース
  • 有機性廃棄物資源化施設コース
    【講習期間:4日間 講義時間:22時間】

 

詳しくは、一般財団法人・日本環境衛生センターのホームページをご確認ください。